E231系細部観察
このページではE231系で使用されている各部のパーツをピックアップして観察していきます。

以下のパーツを簡単に観察します。
台 車
 
パンタグラフ
 
VVVF
 
SIV
(制作中)
■その他
(未定)
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台 車

E231系で用いられる台車は軸はり式の軽量ボルスタレス台車で各番台ほぼ共通したものが用いられている。 また同一形式ということで通勤タイプ、近郊タイプとも動力台車は歯車比が共通のものを使用しているのも大きな特徴。

以下に使用している台車形式と該当車両の一覧を表で示す。
分類 台車形式 使用車種 特記事項
動力台車
DT61
DT61G モハの全車両 900番台は除く
付随台車
TR246
TR246M クハ(前位側) 駐車ブレーキ・排障器装備
TR246N サハE231  
TR246P クハ(後位)・サハE230  
TR246Q 800番台クハ前位側 駐車ブレーキ・排障器装備
TR246R 800番台サハ  
TR246S 800番台クハ後位側  
TR246T サロ  
上記の表からも分かるようにモハに関しては全車両共通して同じ台車を使用しています。
付随車に関しては駐車ブレーキ・排障器の有無と車両重量によるばねの違いで多数存在する。
■各台車形式ごとの解説。(画像クリックで別窓により大きな画像が表示されます)
 ■DT61G
モハE231・モハE230が装備する動力台車。

MT73形三相交流かご形誘導電動機(95kW)を1台車当たり2個装備、歯車比は14:99(1:7.07)である。
(写真は常磐快速線用モハE231)

 ■TR246M
0番台、500番台、1000番台クハの前位側が装備する付随台車

各車とも排障器、駐車ブレーキを装備する。
(写真は小山車両センター クハE231で排障器はスノープロウを装備する)

 ■TR246N
サハE231の各番台に共通して使用。

(写真は小山車両センター サハE231)

 ■TR246P

0・500・1000番台クハ後位側と6ドア車サハE230が装備している。

(写真は国府津車両センター クハE230後位側台車)

 ■TR246Q
800番台クハ前位側の付随台車。
駐車ブレーキと排障器を装備する。

 ■TR246R
800番台付随車(サハE231)用。

 ■TR246S
800番台クハ後位用の付随台車。
TR246Rを基本にばねを変更している。

 ■TR246T
サロE231・サロE230が装備する付随台車。

サロはダブルデッカー車体で車高が高く走行安定性と乗り心地向上を目的にヨーダンパを取り付けた。
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パンタグラフ

モハE231に取り付けられているパンタグラフはシングルアーム式のPS33系である。
PS33系のパンタグラフは上枠・下枠・台枠をアルミ鋳物で鋳造されおり, PS33Aは209系500番台,PS33Cは205系(仙石線・八高線等)にそれぞれ用いられている.
E231系では900番台はPS33を,量産車ではPS33Bをそれぞれ装備する.
 900番台が装備するPS33
 量産車が装備するPS33B写真は0番台

PS33は車体取付ピッチが1000×900mmで従来の車両と互換性がないため, 量産車のPS33Bからは従来(209系等)と同じ1300×1100mmに戻された. また折り畳み高さを低くし,避雷器設置位置が変更された.

900番台と近年投入された車輌を除きPS33Bパンタグラフを装備するが, このPS33Bは製造時期とメーカーにより細部が異なる場合がある。
外観上の差異から3タイプに分類される.以下で写真を基に紹介する.

 ■タイプ1
初期製造のモハE231系が装備しているタイプ

パンタグラフ台枠を碍子(がいし)の上に載せ固定するタイプ。
中央総武緩行線・小山車両センター所属車の初期車が装備。

 ■タイプ2
その後増備されたモハE231系が装備しているタイプその1。

パンタグラフ台枠の関節(車端)側が2つの碍子で挟んで固定するタイプ。
取り付けられているのは東急、新津で製造された車輌。

0番台(三鷹電車区はミツ57編成のみ)、500番台、800番台、1000番台(初期車除く)全てで見ることが出来る。

 ■タイプ3
上記タイプ2と同様2つの碍子で挟んで固定するタイプであるが、舟体(車体中央)側がそれになる。

このタイプは川重で製造された車輌が取付ているため800番台と1000番台で見ることが出来る。

余談ではあるがこのPS33B,取付足を交換することによって1000×900mmピッチに対応することが出来る.

18年度に投入された中央総武緩行線用3編成はE233系と同じPS33Dを装備している.
(2007年3月に出場した小山車両センターU118については未確認)

B80〜82編成に取り付けられたPS33D.
上枠と下枠がPS33Bとは異なる丸パイプになっているのが確認できる.

尚、各タイプの取付状況はここでは割愛する。各種参考文献等を参照していただきたい。
余力があれば何れ公開したいと考えている。
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VVVF (主制御器・CCOS)

主制御装置でモハE231の床下に艤装されている。
インバータ1基で4個のモータを制御、 E231系ではインバータ2基1組としモハE231+モハE230のユニットで計8個のモーターをを制御している。(1C4M2群制御方式)
209系では半導体素子がGTOサイリスタであったが、半導体技術進歩に伴いE231系ではIGBTに変更した。
E231系では2タイプの主制御器が用いられている。 通勤タイプでは3レベル方式、近郊タイプは2レベル方式と異なり外観も大きく違うため判別は容易である。
2レベル方式は「ON−OFF」、3レベル方式は「ON−半電圧−OFF」によりモーターの電流を制御、 この違いにより起動・減速時モーターより発生するインバータ音が全く異なる。
しかし基本制御性能は同一であり、当然使用するモーターや歯車比も同一である。
■近郊タイプ主制御器
 SC59A
 SC77

1000番台近郊タイプが装備する2レベルタイプで2種類が存在する。
SC59はモハE231−1001〜1069,1501〜1541までが、 SC77はモハE231−1070〜,1542〜,3501〜が装備する。 両者は外観上の違いは殆どなく違いを見つけるのは困難。

SC59A
試作車(209系950番台・現E231系900番台)で採用された日立製SC59を量産化のため細部変更したもの。
SC77
SC59Aの改良タイプでラジオノイズ対策強化、 電線・コネクタ類の変更、 自動洗浄装置通過用の低速時定速走行パターン追加の変更が主である。

この両者のインバータ音は起動時と停止時、ジェット機が離着陸するような独特の音がするのも大きな特徴。

 ●SC77製造銘板
 
 モハE231−1088に取り付けられているインバータ装置製造銘板。

■通勤タイプ主制御器
 SC60A
 SC60B
SC60Cの画像は準備中

通勤タイプ用の主制御器で3レベル方式を採用、 現時点では3種類(量産車)が存在しそれぞれ基本仕様は同一であるが走行パターン等に違いがある。
こちらも外観上は違いは少なく判別は難しい。

SC60A
試作車で採用された三菱製SC60の改良型で中央総武緩行線用0番台(除く57編成以降)に装備。
SC60B
SC60Aの改良型で全電気ブレーキ対応による制御パターンを変更。常磐線用0番台、山手線用500番台が装備。中央総武緩行線用0番台57編成もこれを装備。
SC60C
改良型であるSC60Bに低定速制御機能の追加が主で、地下鉄東西線乗入れ用800番台が装備。

■試作車の主制御器
E231系量産に先立ち試作された209系950番台(現在はE231系900番台へ改番)で採用されたもので、これを基本に量産車の主制御器が製作された。

 SC59
 SC60
SC59
日立製作所製インバータ装置で、モハE231−901(改番前:モハ209−951)が装備。

SC60
三菱電機製インバータ装置でモハE231−902(改番前:モハ209−952)が装備。

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